花びら餅の歴史は沢山ありますが、有力な物は、宮中料理として出されていたものが簡略化され花びら餅の形になったというもの。簡略化されていく過程が不明なのですが、宮中に菓子を納めていた川端道喜さんがお作りになっていたそうです。
初代道喜さん(川端という名字は四代目さんから名乗られているそうです)は、千利休さんの兄弟子にあたり、毎朝御所に朝食として餅を運んでいたそうです。
明治時代に裏千家家元十一世玄々斎が初釜のときに使うことを許可され、新年のお菓子として使われるようになり、全国の和菓子屋でも作られるようになった。
京都の和菓子屋さんでもどこでも作られています。本家の花びら餅とは少し変り、どろりとしたしろみそのソースのような物であったのが、食べ易く、日持ちの良い味噌味のあんこになり、一般的になりました。
全国に広まるのと同時に今でも道喜さんでは作られています。
当店は江戸末期創業、明治初め頃にこの新しいお菓子を作り始めたのだろうと思います。
初釜に使われ、急に人気のでたこの新しい菓子をみんなが買うためには京都中の和菓子屋が作らなければいけない状況になったのが、目に見えるようです。
今でも道喜さんのはなびら餅はなかなか手に入らないと聞きます。当店はもちろんの事、京都中の和菓子屋でもその頃の名残で制作していると思いますので、もし、お正月に京都を訪れる機会がございましたら、どこかでお買い求めいただけましたら、歴史の味を感じる事が出来ると思います。

勿論、金谷正廣でも予約、お取り扱いさせて頂いておりますが、店頭のみの販売とさせて頂いております。
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