2015年4月18日土曜日

上生菓子 練切り 絞り水仙

上生菓子 練切り 絞り水仙
 こちらは、上生菓子 練切り 絞り水仙でございます。
冬場、緑色のモチーフの中で松や、竹とは違った華やかさを持つ水仙は、とても人気が高く、当店でも練切りだけで三種類はご用意させていただいております。
年末年始とこちらの水仙を練切りでは作らせて頂きましたが、春も近付き、もう少し華やかな形にとこの季節は絞りの水仙をご提案させて頂いております。
上生菓子 練切り 絞り水仙
 京菓子や和菓子の世界でも流行の形や作り方があるそうですが、こちらは何十年も前から当店の職人が作り続けている形だそうです。
 昨年、当店で修業時代を送り、新潟で和菓子屋を営んでおられる職人さんが、菓子職人の試験でいくつかの上生菓子を作るテストがあるそうなんですが、当店での思い出と共に、こちらの形の水仙を提出されたそうで、無事合格する事が出来たそうです。
 ちなみに、絞りは一つ一つ本当に布で絞って形を作ります。近年の型を使った生菓子(それも一つのスタイルですが、、、)とはひと手間違う姿をご鑑賞いただけましたら幸いでございます。
 京都では昔からほんとうにきちっとした形よりも、曖昧な線や不揃いな形に仕上げる傾向があり、その心が和菓子の形にも現れているのだと思います。
 もちろん、作っている時は同じ大きさで同じ形になるように気を配るのですが、そこで定規や型を使わないのはそういった理由が有るためなのかもしれません。干菓子などは型を使いますが、それも、わざわざ今の時代になっても木型を使うのは木型を彫られる職人さんの手作業の線一つ一つを大切にしているのだと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿