2015年4月18日土曜日

和菓子でケーキカット!?

和菓子でケーキカット!?
 先日、親族のみで行う披露宴にてケーキカットのお菓子を用意できないか?とのご提案をいただきました。
 なぜ和菓子屋に?と思いましたが、場所は一流料亭。新郎新婦も和装での結婚式を終えて、そのまま”和”で統一したいとのことでした。最近では結婚式と親族披露宴のみにして、ご友人などはけっこんパーティーの形を取られることが多いと聞きます。
 もちろんケーキカットはウェディングの恒例イベントで、通常ですとウェディングドレスでウェディングケーキとなるわけですが、確かに”和”の場合、ケーキだけ洋風というのも格好が悪いもの。
かといって、婚礼の披露宴でこれといった「ケーキカットに変わるイベント」があるわけでもありませんので、和菓子でケーキカットできないか?とのことでした。
 当店では通常の京菓子のほか、上生菓子なども制作しておりますので、婚礼の「引き菓子」のご注文は多数承ってきておりますが、このようなご提案は初めてのことでした。

 伝統的に婚礼で使われていた「和菓子」といえば、=蓬莱山=といわれ、形は地方やお店によって様々な形のものが作られています。
 蓬莱山とは中国の不老長寿の仙人が住むと言われている大変縁起のいい物でそれにちなんで形作られています。
 また、「子持ち」といって大きな饅頭やきんとんの中に小さなカラフルな饅頭などを入れ、不老長寿と同時に子宝に恵まれ家が繁栄するようにとの願いが込められています。
 はやり定番でそのような物を作るのはどうかと初めは提案させていただきましたが、「どこにでもあるような物より何かないか?」とご相談を受けました。
 和菓子の食材を使って「洋風のケーキ」を作ることはできますし、生クリームやイチゴを使った和菓子も作ることは簡単にできます。
また、「和風の」ケーキは洋菓子職人さんの領分でございます。
 京菓子屋としてあくまで本筋を全うしながらもケーキカットという演出で楽しんでいただけないか?と新郎新婦様とともに考えたのが、伝統的な巨大な鯛の落雁でケーキカットをして周りに盛り付けられたお菓子をご来賓の皆様に召し上がってもらうというものでした。
ケーキカット 和菓子
 末広がりになるよう8枚の葉を引き、おめでたい演出をさせていただき、当日も「お菓子でできているの?」等の驚きの声をたくさんいただきました。
また、盛り付けに一時しようしたとはいえ、綺麗に一つづつカタチ造られたきんとんをお召し上がりいただけ大変ご満足いただけたご様子でした。

 また、このようなご提案やご相談はいつでもお受けしたく思いますし、お菓子の使い方として大変面白いものであると思います。
 詳細(詳しいお写真など)は特設ページを制作させていただいておりますので、是非ご覧になってみてください。
和菓子でケーキカット?!

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