六月も後半にはいるとじょじょにきんとんや練切りよりも”みずもの”(寒天や水羊羹等をしようした生菓子)が多くなります。冷蔵庫が無かった時代からの伝統で夏に日持ちのしないものは少なくなっていきます。
上生菓子の冷凍保存、人工的な甘味料による保存(糖度が上がると食品の持ちもよくなりますが、甘くなりすぎてもこまるのでこういったものが開発されました。保存食等の観点から、そのような甘味料が悪であるとは思いませんが、当店では昔からの京都の製法と伝統を守るため使用していません。)等、様々な技術革新でお菓子の世界にも季節感が無くなってきています。特に練切りは味の面でも絶対に妥協できないシビアなものです。
本格的な夏がくる前の最後の抵抗で練切りで夏らしいお菓子を制作してみました。

通常、京都の生菓子で型をつかうのはめずらしいのですが、みずもの用の水辺の型を利用して涼しげな水色の生地に夏の水辺の草、そして小豆の蛍になっております。
いつもながら、日持ちのしないお菓子のため予約注文となってしまいますが、お電話でもご一報いただけましたらお作りできるかと思いますので、是非ご相談くださいませ。
京都は蛍の見所が沢山あり、毎年季節になると沢山見る事ができます。哲学の道や、貴船神社等は有名ですが、以外と町中を流れる鴨川や、堀川の上流にも少数ですが毎年出没します。合わせてお楽しみいただけましたら幸いでございます。
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